COLUMN
美容コラム
肝斑になりやすい人の特徴とは?原因・シミとの違い・注意点を解説

肝斑は女性ホルモンの変動や日常的な摩擦刺激などが関係するとされ、30〜40代の女性や妊娠中・ピル服用中の方などに現れやすい傾向があります。ただし、通常のシミとは性質が異なり、誤った施術で悪化することもあるため注意が必要です。
この記事を読むと、次の3点がわかります。
- 通常のシミ(老人性色素斑)との違い
- 肝斑になりやすい人の特徴・原因
- 自己判断での施術で避けたい注意点
肝斑とは|通常のシミ(老人性色素斑)との違い
肝斑の基本的な特徴(できやすい部位・見た目)
肝斑は、頬骨のあたりや額、口周りなどに、左右対称に「もやっと」広がる色ムラ(後天性の色素異常)です。境界線が曖昧で、広い範囲にくすんだように現れるのが特徴です。
通常のシミ(老人性色素斑)との違い
境界がはっきりせず左右対称に広がる肝斑に対して、通常のシミ(老人性色素斑)は境界がはっきりした点状のシミである点が特徴です。この違いは、後述する治療法の選択にも関わってきます。

肝斑になりやすい人の特徴
肝斑になりやすい人には、いくつかの傾向があります。
女性ホルモンの変動が影響するとされる時期(妊娠・ピル服用・更年期)
紫外線によるダメージと並んで、女性ホルモンの変動が肝斑の主な発症・悪化因子であることが分かっています。そのため、妊娠中や経口避妊薬(ピル)の服用中、更年期にかけてなど、女性ホルモンのバランスが大きく変化する時期に現れやすい傾向があります。
紫外線を浴びる機会が多い人・日焼け対策が不十分な人
紫外線を浴びることは、肝斑の発症・悪化における非常に重要な要因です。屋外での活動が多い方や、日焼け止めの塗り直しを習慣にできていない方は、肝斑が新しくできたり、色が濃くなったりしやすい傾向にあります。
日常的な摩擦刺激(洗顔・クレンジング・マッサージ)
洗顔やクレンジング、マッサージの際に肌をゴシゴシとこする摩擦の習慣が、メラノサイト(色素細胞)を直接刺激し、肝斑を誘発・悪化させる大きな要因となります。「こすらないスキンケア」は意識から抜け落ちやすく、毎日のダメージとして蓄積するため、最も見落とされやすいポイントです。

肝斑を通常のシミと間違えて施術を受けるリスク|レーザー治療で悪化することも
なぜ高出力のレーザー治療で肝斑が悪化することがあるのか
美容医療診療指針では、日光黒子(老人性色素斑)などの治療に用いられる高出力のレーザー照射では、強い炎症が惹起されて肝斑が悪化することが知られているとされています[1]。必ず悪化するわけではありませんが、悪化のリスクがあります。
自己判断で施術を選ばないことの重要性
頬の色ムラを見て自己判断でホームケアの美白製品や光施術に頼ると、肝斑の場合はかえって悪化することがあります。通常のシミと同じ感覚で市販の光美容機器などを自己判断で使用する前に、まずは医療機関の診察で肝斑かどうかを見極めておきましょう。
肝斑になりやすい人が検討できる治療法の選択肢
保存的治療で十分な効果が得られない場合の選択肢(レーザートーニング・ピコトーニング等)
肝斑治療では、まず徹底した紫外線対策(遮光)と、トラネキサム酸などの内服薬・美白外用薬による内側・外側からのケア(保存的治療)が基本となります。
これらのみで十分な変化が得られない場合の選択肢として、低出力のレーザーを均一に照射する「レーザートーニング」や「ピコトーニング」が用いられます。通常のシミ取りとは異なり、肌への刺激を抑えながら徐々にメラニンを減らしていくため、複数回の施術を重ねることが前提となります。
【主なリスク・副作用】
施術直後の赤みや熱感のほか、まれに炎症後色素沈着や、一時的な改善後に再燃するリスクがあります。気になる症状が現れた場合は自己判断で対処せず、速やかに施術を受けた医療機関にご相談ください。
費用・回数の目安(自由診療・保険適用外)
レーザートーニングやピコトーニングは自由診療(保険適用外)となります。
ガーベラ美容クリニックでの施術料金例は以下の通りです。
- レーザートーニング:1回 13,200円 / 3回コース 36,300円
- ピコトーニング:1回 19,800円 / 3回コース 56,100円 ※価格はすべて税込です。
※お肌の状態や必要な照射回数により総額は変動するため、正確な費用や回数の目安につきましては事前のカウンセリングにて丁寧にご案内いたします。
肝斑になりやすい人が日常でできる対策
紫外線対策(遮光)の重要性
紫外線はメラニン生成を強力に刺激し、肝斑を悪化させます。日焼け止めをこまめに塗り直すことに加えて、帽子や日傘・サングラスなどを活用し、物理的に紫外線を遮る対策を組み合わせることが大切です。
摩擦を避けるスキンケアの見直し
洗顔やクレンジングは手で直接擦らず、泡やクレンジング剤を滑らせるように優しく行いましょう。洗顔後に顔を拭く際も、タオルを押し当てるように水気を吸い取らせ、日頃のスキンケア摩擦を徹底的に減らすことが予防に繋がります。
よくある質問
Q. 肝斑は遺伝しますか?
遺伝的な要素も関係していると考えられていますが、明確に解明されているわけではありません。
Q. 肝斑はどの年代に多いですか?
30〜40代の女性に多い傾向があります。ただし年代だけで決まるものではなく、紫外線ダメージや摩擦刺激の程度によって個人差が大きいのが特徴です。
Q. 肝斑は自然に治りますか?
閉経後などホルモンバランスが落ち着くと薄くなることがある一方、個人差が大きく、自然に消えるとは限りません。
Q. 肝斑と間違えやすい別の症状はありますか?
両側性遅発性太田母斑(ADM・真皮メラノサイトーシス)やリール黒皮症、炎症後色素沈着、光接触皮膚炎などとの鑑別が必要となります。また、一般的なシミ(日光黒子)など他の色素異常症と併発しているケースも多いため、医療機関での適切な診断が不可欠です。
まとめ
肝斑になりやすい人には、紫外線を浴びる機会の多さ・女性ホルモンの変動・日常的な摩擦刺激といった傾向があり、通常のシミとは性質が異なります。自己判断でのケアや誤ったレーザー治療によって悪化することもあるため注意が必要です。肝斑かどうかや適切な治療法をご自身で判断することは難しいため、気になる方はまずカウンセリングで医師にご相談ください。
参考文献
[1] 公益社団法人日本皮膚科学会・一般社団法人日本形成外科学会・一般社団法人日本美容皮膚科学会「美容医療診療指針」(令和3年度改訂版/厚生労働科学研究補助金事業) (https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/guideline/biyo2v.pdf)
免責事項
本記事で紹介した効果は一般的な情報であり、効果には個人差があります。施術を検討される際は、必ず医師によるカウンセリングを受けた上でご判断ください。
監修者情報

ガーベラ美容クリニック 院長
辻川 麻実(つじかわ あさみ)医師
この記事の監修医師
資格・所属学会
- 厚生労働省認定麻酔科標榜医
- 日本医師会認定産業医
- 日本抗加齢医学会
- 点滴療法研究会
- カスタマイズ治療研究会
- 日本化粧品検定1級
略歴
- 2010年に大阪大学文学部を卒業後、2011年に帝京大学医学部へ入学し直し、2017年に卒業。同年、済生会千里病院にて初期臨床研修医となり、2018年からは大阪大学医学部附属病院で研修を継続。2019年よりりんくう総合医療センター麻酔科に勤務し、2021年から2023年にかけて複数の美容クリニックで診療経験を積んだのち、2024年4月にガーベラ美容クリニックを開院、院長に就任。メスを用いない低侵襲な美容医療を中心に、注入治療やフォト・ハイフ・RFなど幅広い施術に対応している。
- 院長紹介
- https://gerbera-clinic.jp/about/














