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2025.10.29
美容コラム
ジュベルックはクレーターに効く?効果的な治療方法、回数の目安を紹介

ニキビ跡がぽっこりと凹んでしまうクレーターは、セルフケアでも改善がみられず、メイクでも隠し切れないため、悩んでいる人は多いでしょう。
自力での改善が難しいクレーターに効果が期待できるとして、肌育注射の『ジュベルック』が最近注目されています。
この記事では、ジュベルックの効果や特徴、そもそもクレーターとはどのような状態なのか、ジュベルックでの治療方法や施術回数の目安、治療後の注意点などを紹介します。
ニキビ跡に効果が期待できるジュベルック以外のおすすめの肌育注射も紹介します。検討の際の参考にしてください。
ジュベルックとは

初めに、ジュベルックの効果と特徴について紹介します。
ジュベルックはECM製剤
ジュベルックとは肌育注射の一つで、ポリDL乳酸という自然由来の成分と非架橋ヒアルロン酸を配合した、韓国発のスキンブースター製剤です。
治療が難しいといわれている、クレーター状になったニキビ跡にアプローチできる肌育注射として、美容医療の分野で注目を集めています。
ジュベルックは、以下のような肌の悩みを持つ人におすすめです。
- ニキビ跡のクレーター・傷跡などの凹凸
- 小ジワ
- 毛穴の開き
- 肌のハリや弾力の不足
- 肌のくすみ・色素沈着・赤ら顔など
肌育注射の中で間接的に線維芽細胞を刺激する製剤は複数ありますが、ジュベルックは直接刺激できる『ECM製剤』です。
ジュベルックに含まれるポリDL乳酸は、真皮層に浸透すると線維芽細胞を刺激して、肌の土台となるコラーゲンやエラスチンの生成を促進するといわれています。
この働きによって、ニキビ跡のクレーターや傷跡など、肌の凹凸の改善が期待できるとされています。
ジュベルックの特徴
ジュベルックは効果持続期間が長く、副作用のリスクが低いという特徴があります。
ポリDL乳酸は、皮膚内部に注入されると体内で分解される過程でコラーゲンの生成を促進しますが、分解には約1年以上かかるため、その間は効果持続が期待できます。
最終的には水と二酸化炭素に分解され吸収されるため、体内には残りません。
また、トウモロコシやジャガイモなどから抽出したエキスが原料のため、生体適合性に優れており、アレルギー反応が起こりにくいとされています。
クレーターとは

ジュベルックが得意とする症例である『クレーター』がどのような状態であるのかを紹介します。
クレーターがどのような状態なのかを知ると、治療が難しい理由が分かるでしょう。
皮膚が損傷しているため治療が難しい
クレーターになったニキビ跡の治療が難しい理由は、奥深くの真皮層まで損傷しているためです。
真皮層は繊維状のコラーゲンでできており、肌のハリや弾力を保つ役割を担っていますが、ニキビの炎症によって真皮層が破壊されると、コラーゲンが局所的に減少し、肌が凹みます。
クレーターを改善するには、減少したコラーゲンを補ったうえでの肌の再生が必要です。
土台から修復しなければならないため、クレーターの治療は簡単ではないといえます。
クレーターの原因
クレーターになる原因はニキビ以外にも以下のようなものがあります。
- 水疱瘡
- 外傷
- 肌のたるみ
- 肌の乾燥
- 皮膚炎
肌のたるみが原因のクレーターは、年齢によってコラーゲンやエラスチンの生産量が徐々に減ることで、真皮が表皮を支えきれずにたるみ、毛穴が下垂して引き起こされます。
肌の乾燥による場合は、バリア機能が低下して肌を守る力が弱まり、肌トラブルを起こしやすくなり肌の深層部にダメージが及ぶことが原因です。
皮膚炎は、しっかり治療しないことでダメージを受けたり、水疱ができたときに潰してしまったりすることなどが原因です。
他にも、毛穴パックのし過ぎで毛穴が開きっぱなしになった場合など、クレーターになる原因はさまざまあります(クレーターになるかどうかは個人差があります)。
ニキビ跡でできるクレーターの種類
ニキビ跡でできるクレーターには以下のように4種類があります。
- アイスピック型
- 直径が2mm以上の、深い凹み
- 真皮層がほとんど欠損している状態
- ボックスカー型
- 底面が平ら
- 輪郭が鮮明
- 水疱瘡の跡もこのタイプ
- ローリング型
- 直径5mm以上のなだらかな凹み
- 広範囲に浅く及んでいる
- 脂肪萎縮型
- 皮下脂肪の減少による凹み
- 脂肪組織が傷跡になって生じる
- 若い頃に目立たなかった跡が年齢を重ねて顕著になるケースがある
この4種類のタイプのうち、ジュベルックで治療可能なクレーターはアイスピック型・ボックスカー型・ローリング型の3種類です。
アイスピック型は医師による手打ちで改善しやすいクレーターです。
ボックスカー型は他の施術を併用し、皮膚深部の固い繊維を切断すると効果的です。
ローリング型は範囲が広くクレーターの輪郭もはっきりしていないため、広範囲に浅く広く注入できる水光注射が改善を求めやすいでしょう。
クレーターの種類を見極めて施術方法を選択することで、ジュベルックのニキビ跡治療が効果的に進められます。
クレーターに用いられる他の美容治療
ジュベルックは肌育注射ですが、他の美容施術にもクレーターを改善できるものがあります。
- ダーマペン4:肌に無数の繊細な穴を開け、肌の再生能力を高める
- フラクショナルレーザー:ダーマペン同様、無数の繊細な穴を開ける
- ケミカルピーリング:薬液塗布で古い角質を剥がし、ターンオーバーを整える
美容皮膚科では肌育注射に限らず、ニキビ跡を治療できるさまざまな施術があるため、自分に合った施術を見つけることができるでしょう。
ジュベルックによるクレーターの治療方法

ジュベルックでニキビ跡を改善する場合の、治療方法の一例として、医師の手打ち・メソガン水光注射(機械打ち)・ターゲットクールを紹介します。
医師の手打ち
医師の手打ちは、部分的なクレーターやピンポイントで改善したい箇所に対して、注射器を用いて直接注入する方法です。
医師の手打ちのメリットは、クレーターの深さや形に合わせて、正確な位置に適切な量を注入できることです。
顔全体に平均的に打つ注入も可能ですが、限定した箇所に医師が1ヶ所ずつ注入する手打ちが、ニキビ治療には適しています。
チクチクした痛み(個人差があります)や注入時の圧迫感がデメリットですが、痛みに関しては麻酔クリームの使用が可能です。
患者さんの症状や状態、悩みに合わせて注入するため、医師にも高い技術を求められます。
メソガン水光注射(機械打ち)
メソガン水光注射(MPガン)は、針は1本ですが1秒間に7ショットという高速で、広範囲に均一にも、細かい部分の凹凸にも注入できる機械打ちです。
施術中の痛みは一般的に麻酔が必要ない程度で(個人差があります)、ダウンタイムは数時間から3日程度、その間の症状も肌ダメージも、目立って強くありません。
また、機械打ちによって皮膚表面を細かく傷つけると、創傷治癒反応で肌再生を促進します。
手打ちと比べると施術時間が短いのも、機械打ちのメリットです。
ターゲットクール
ターゲットクールは、製剤を瞬時に凍らせて氷の粒として噴射する、針を使わない機械打ちです。
皮膚表面を傷つけず、ダウンタイムも基本的には無いとされています。
ニキビ跡は炎症を抑えることで改善します。ターゲットクールでのジュベルックの施術では冷却作用があるため、肌の修復を促進し、色素沈着を防ぐ効果も期待できます。
また、ターゲットクールの施術そのものも毛穴の開きや肌の凹凸の悩みに効果的です。
ジュベルックのクレーター治療への回数の目安

ジュベルックのクレーター治療における治療回数の目安を紹介します。
「1ヶ月に1回のペースを3回連続」まず続ける
ジュベルックの治療頻度は少し独特で、1ヶ月に1回のペースで3回連続して行うことを1クールとします。
1回目の治療でまずジュベルックを肌の内部に導入し、コラーゲン生成を促し、その後2回目、3回目と続けると効果が高まっていきます。
コラーゲンの生成はすぐに進むものではないですが、2〜3週間ほど経過すると、個人差はありますが穏やかな効果を実感するでしょう。
1度の施術で劇的な変化を感じる施術ではないため、まずは1クールを続けましょう。
継続治療がおすすめ
ジュベルックの注入治療は1度の施術で効果を実感できるものではなく、継続的に治療を続けることで、その効果を高めるとされます。
ジュベルックの効果持続は約1〜2年ですが、2年以上効果持続する場合や、1年経った頃から効果が低下したように感じるなど、個人差があります。
納得のいく状態を維持したい場合は、半年〜1年に1クールの間隔を守ってメンテナンスを受けると、効果の持続が期待できます。
改善されたクレーターは元に戻る?
ジュベルックの施術でクレーターが改善された場合、時間の経過とともに元に戻ることが懸念されるのは当然のことです。
ジュベルックはコラーゲンの生成を促す効果により、内側から肌の凹凸を改善する効果が期待できます。
凹みが改善されなめらかになった肌は長期に渡って維持されるため、その部位のクレーターが再び悪化する可能性は低いとされています。
しかし、別の場所にクレーターができたり、新しいニキビができて悪化したりということは考えられるため、注意が必要です。
クレーター治療におすすめの他の製剤

クレーター治療におすすめの、他の肌育製剤を紹介します。
プルリアル
プルリアルは、ポリヌクレオチドを主成分として配合した肌育製剤です。
ポリヌクレオチドは抗炎症や創傷治癒・組織再生効果が期待できるため、皮膚の抵抗力を上げて皮膚自体を強くするようサポートします。
プルリアルには、目元専用のプルリアルシルクと、効果持続を長続きさせるマンニトール配合のプルリアルデンシファイがあります。
コラーゲンの生成促進、血管新生作用、抗炎症作用などが肌組織の修復に関係していると考えられています。
プロファイロ
プロファイロは、高分子ヒアルロン酸と低分子ヒアルロン酸を、世界特許を取得したテクノロジーを用いて特殊な構造で配合した非架橋ヒアルロン酸です。
真皮層の先の脂肪層にまで拡散し、広範囲の線維芽細胞や脂肪細胞を活性化することで、皮膚全体の質の改善をサポートします。
肌組織の再構築を1ヶ月程かけて促進するため、リフトアップ効果やシワ改善効果のほか、ニキビ跡を目立たなくする効果も期待できます。
クレーター治療後の注意点

ジュベルックでクレーターを修復したあとは、気をつけなければいけない点がいくつかあります。
クレーター治療後の注意点を紹介します。
クレーターを発生させない
クレーターはニキビを悪化させないようにすることで防げます。
そもそもジュベルックでの施術ではクレーターを治すわけではなく、目立たなくするだけです。
そのため、ニキビ跡を治すような事態にしないよう、初めからクレーターを発生させないことが大切です。
紫外線対策をしっかりと
紫外線はコラーゲンを生成する細胞にダメージを与え、肌の老化を進め、色素沈着のリスクを高めます。
施術後の肌は敏感になっているため、施術の効果を最大限に引き出すためにも、日焼け止めや帽子・日傘など、紫外線対策をしっかり行いましょう。
乾燥はクレーターの原因の一つ
肌が乾燥するとバリア機能が低下し、新たな肌トラブルを招きます。
ニキビもその一つで、乾燥は毛穴を開き肌のターンオーバーを乱す原因となり、古い角質が堆積し、ニキビや吹き出物を誘発します。
間接的にクレーターの原因となるため、治療後はいつも以上に保湿をしっかり行いましょう。
メイクは注入部位を擦らない程度に
施術後のメイクは、クリニックによって施術当日や翌日など、始めてもいい時期の指示に違いがあります。
肌育注射はダウンタイムや副作用のリスクが低いといわれていますが、どちらのタイミングで指示をされても、注入部位を強くこすらないように注意しながら行いましょう。
内出血や色素沈着を引き起こす可能性があるため、患部はできるだけ刺激しないのがおすすめです。
飲酒・喫煙・血行のよくなることは避ける
ニキビという症状も、施術後というタイミングも、炎症を起こしている状態です。
健康な状態では平気な飲酒や喫煙も、炎症を起こしている時は避けた方がいいでしょう。
特に施術後は赤みや腫れ、内出血を起こしている場合があり、血行がよくなることを行うとダウンタイムが長引いたり症状が強くなったりする可能性があります。
まとめ
ニキビ跡のクレーターはメイクでもなかなか隠せず、セルフケアでは結果につながらないため、長年にわたって悩まされている人もいるでしょう。
ジュベルックは線維芽細胞を直接刺激できるため、肌再生によるニキビ跡の改善がみられるECM製剤として、期待されています。
天王寺・阿倍野区のガーベラ美容クリニックでは、メスを用いない、切らない施術によって患者様がもつ自然な美しさを最大限に引き出すことを目指しています。
当院のジュベルックは、医師の手打ちかメソガン水光注射での提供です。
ニキビ跡に悩んでいる人は、一度ご相談ください。















