医療脱毛は1回では完了しない

医療脱毛は1回の施術では完了しません。

その理由は、医療脱毛の仕組みと毛周期があります。 医療脱毛のレーザーは、毛のメラニン色素に反応して熱を発生させ、毛根にダメージを与えます。

毛には「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルがあり、レーザーが効果を発揮するのは、毛が成長している「成長期」の毛だけであるため、1回の施術で全ての毛を処理できるわけではありません。

成長期の毛は全体の約20％しか表面に出ていないため、1回の施術で処理できる範囲は限られ、複数回の施術を繰り返し、徐々に成長期に入った毛を処理していく必要があります。

医療脱毛で効果を実感し始めるまでは2～3回

医療脱毛の効果を実感し始めるのは、一般的に2〜3回目の施術後からです。

2〜3回目の施術で効果を感じ始める人が多く、「自己処理が少し楽になった」「毛が減ってきた」といった変化を認識できます。

ただし、毛質や施術部位、脱毛機によっても差が生じるため、効果を実感できない場合は、施術したクリニックで相談してみるとよいでしょう。

医療脱毛で自己処理が楽になるまでは5回

医療脱毛で自己処理が楽になるまでには、一般的に5回程度の施術が必要です。

成長期の毛は全体の約20％しか表面に出ていないため、理論上5回の施術ですべての毛をカバーできるように思われますが、実際には自己処理の頻度が大幅に減少する程度に留まります。

例えば、以前は毎日カミソリで処理していた部位でも、数日から1週間程度は処理する必要がなくなる場合が多いです。

5回でツルツルにならない理由には、毛質や施術部位の差や、毛周期の個人差が関連しています。

医療脱毛でツルツルになるまでは8～10回

医療脱毛でツルツルになるまでは、一般的に8〜10回程度の施術が必要です。

特に、顔や背中、VIOなど産毛や濃い毛が集まる部位では、効果を実感するまでに時間がかかり、部位によってはさらに多くの回数が必要になる場合もあります。

ツルツル肌を目指すには、2〜3ヶ月ごとの定期的な施術と正しいアフターケアが必要です。施術部位ごとの施術回数や間隔については、次の項目で解説します。

脇

脇の医療脱毛は、比較的効果が出やすい部位の一つです。

脇の毛は太くメラニン色素が多いため、レーザーが反応しやすく、1〜3回の施術でも毛が減り始めたと感じる場合があります。

一般的に、自己処理が楽になるまでには5回程度の施術が必要で、この段階で、毛量が大幅に減少し、自己処理の頻度も大幅に減少します。

ツルツルになるためには、8〜10回程度の施術が必要となることが多いです。

施術は2〜3ヶ月ごとに行うのが理想的で、毛周期に合わせて成長期の毛を効率よく処理することが重要です。

脇は他の部位に比べて効果を実感しやすいですが、個人差や毛質によってはさらに多くの施術が必要になる場合もあります。

顔

顔の医療脱毛は、産毛が多いためメラニン色素が少なく、レーザーが反応しにくい特徴があり、他の部位に比べて回数が多く必要になることが一般的です。

自己処理が楽になるまでには8〜10回程度の施術が必要で、ツルツルの状態を目指す場合は、11〜14回の施術が必要になる場合もあります。

顔の毛は毛周期が短いため、施術手順は1〜2ヶ月ごとに行うのが理想的です。

顔脱毛は他の部位よりも時間がかかりますが、定期的な施術を続けることで徐々に効果を実感できるでしょう。

腕・脚

腕・脚の医療脱毛は、比較的効果が出やすい部位です。

5〜7回の施術で自己処理が楽になることが一般的です。

腕や脚の毛は太く、メラニン色素が多いため、レーザーが反応しやすく、1〜3回目の施術でも毛量が減ったり、生えるスピードが遅くなったりと感じる人が多いです。

ツルツルの状態を目指す場合には、8〜10回程度の施術が必要になります。

施術は、毛周期に合わせて2〜3ヶ月ごとに行うのが理想的です。特に腕や脚は露出する機会が多い方は、夏前に脱毛を完了させたい場合は、秋から冬にかけて施術すると良いでしょう。

また、脚や腕は比較的脱毛効果を実感しやすい部位ですが、産毛など細い毛が残ることもあるので、定期的な施術を続けることが大切です。

背中・お腹

背中・お腹の医療脱毛は、産毛が多く、メラニン色素が少ないため、レーザーが反応しにくく、他の部位に比べて効果を実感するまでに時間がかかる場合が多いです。

一般的に、自己処理が楽になるまでには5〜9回程度の施術が必要で、ツルツル肌を目指す場合には、10〜14回ほどの施術が求められるケースもあります。

施術は、毛周期に合わせて2〜3ヶ月ごとに行うのが理想的です。

背中やお腹は、毛量が多く、産毛も多いため、他の部位よりも施術回数が増加する傾向があります。

硬毛化（産毛が太くなる現象）が起こりやすい部位でもあるため、クリニックで正しいケアを受けながら続けるようにしましょう。

胸

胸の毛は比較的細いうえに、特に乳輪周囲の毛は色素が薄く、レーザーが反応しにくいため、他の部位に比べて施術回数が多くなる傾向があります。

胸の医療脱毛は、一般的に6〜10回程度の施術が必要です。

女性の場合、乳輪周りの毛は細く、肌の色素沈着のリスクもあるため、慎重な施術が求められます。また、デリケートな部位であるため、施術後は保湿ケアや紫外線対策を徹底することが重要です。

施術手順は、毛周期に合わせて2〜3ヶ月ごとに行うのが理想的です。定期的な施術を続けることで、徐々に自己処理の頻度が減り、理想の状態に近づくでしょう。

VIO

VIOの医療脱毛は、他の部位に比べて毛が太く濃いため、効果を実感しやすい部位です。

痛みを感じやすい部分でもあるため、出力を調整しながら施術を進めるケースが一般的です。

自己処理が楽になるまでには5〜6回程度の施術が目安とされており、この時点で毛量が減り、かなり速度も遅くなり、ツルツルになるまでには8〜10回程度の施術が必要です。

施術手順は、毛周期に合わせて1.5〜2ヶ月ごとに行うのが理想的です。

特にVIOは毛周期が比較的長いため、定期的な施術を続けることが重要です。ハイジニーナ（全体を脱毛）にするか、一部を残すかによっても必要な回数が異なる場合もあります。

毛周期に合わせて施術を受けていない

医療脱毛の効果が十分に得られない理由の一つに、毛周期に合わせて施術を受けていないケースが考えられます。

毛には「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルがあり、医療脱毛のレーザーは、メラニン色素を多く含む成長期の毛以外では、脱毛効果を発揮しません。

成長期の毛は全体の約20％程度しか存在しないため、2〜3ヶ月ごとに施術を繰り返し、成長期に入った毛を順次処理していく必要があります。

施術の間隔が短すぎたり長すぎたりすると、成長期以外の毛にレーザーが当たることになり、十分な効果が得られない可能性があります。

部位ごとに毛周期が違うため、部位に合わせた毛周期で施術を受けるとよいでしょう。

施術前の自己処理が適切でない

施術前の自己処理が正しくなく、医療脱毛の効果が十分に発揮されていない可能性が考えられます。

レーザーが毛のメラニン色素に反応して毛根にダメージを与える仕組みのため、施術直前に毛抜きやワックスで抜いてしまうと、レーザーが反応するメラニンがなくなり、脱毛効果が低下します。

自己処理は、施術直前ではなく、1〜2日前に電気シェーバーを使用し、肌に負担をかけずに表面の毛だけを処理することが推奨されています。

1～2日前に自己処理することで、肌を落ち着かせ、レーザーがしっかりと毛根に作用し、より高い脱毛効果を期待できるでしょう。

肌のコンディションが悪い

肌のコンディションが悪い場合、医療脱毛のコースを消化しても毛がなくならない可能性があります。

乾燥肌や炎症がある場合、肌が敏感になりやすく、クリニック側が安全を優先してレーザーの出力を控え、結果として十分な脱毛効果が得られない可能性があります。

また、乾燥した肌はバリア機能が低下しており、レーザー照射時に痛みを感じやすくなるため、施術自体が不快になるため、施術後にはしっかりと保湿ケアを行い、肌の準備を整えることが重要です。

脱毛機が合っていない

医療脱毛のコースを消化しても毛がなくならない理由の一つに、脱毛機が合っていない可能性が考えられます。

脱毛機には、それぞれ得意な毛質や肌質などの特性があるため、目的に合った機器の選択が重要です。

たとえば、アレキサンドライトレーザーはメラニン色素に強く反応するため、太く濃い毛に効果的で、照射スピードが速く、広い範囲の施術にも向いています。

3波長ミックスレーザーは、755nm,808nm,1064nmの3つの波長を組み合わせた脱毛機で、異なる深さにある毛根や産毛、色素沈着のある肌でも高い施術効果が期待できます。

自分の肌質や毛質に合った機器を選ぶために、クリニックでしっかりとカウンセリングを受けることが大切です。

脱毛機の出力が弱い

脱毛機の出力が弱く設定されていて、十分な脱毛効果を得られていない可能性があります。

痛みを感じやすい場合や、肌コンディションが悪く、肌トラブルのリスクがある場合に、クリニック側がレーザーの出力を下げ、脱毛効果が低下し、施術回数を重ねても十分な結果が得られないことがあります。

また、毛質によっても正しい出力設定が異なるため、自分の肌質や毛質に合った出力で施術を受けられるように、高い技術をもった信頼できるクリニックの選択が重要です。

毛周期に合わせたスケジュールで施術を受ける

毛周期に合わせたスケジュールで施術を受けましょう。

毛には毛周期があり、医療脱毛のレーザーは成長期の毛だけに効果を発揮します。成長期の毛は全体の約20％程度しか存在していないため、1回の施術で全ての毛を処理することはできません。

施術の間隔が短すぎたり長すぎたりすると、成長期以外の毛にレーザーが当たることになり、十分な効果が得られない可能性があります。

2〜3ヶ月ごとに施術を繰り返し、成長期の毛を順次処理していく必要があります。

施術前に適切な自己処理を行う

施術前の自己処理は、適切に行いましょう。

医療脱毛では、レーザーが毛のメラニン色素に反応して毛根にダメージを与える仕組みのため、特に、毛抜きやワックスで毛を抜くことは避けるべきです。

毛を抜く自己処理では毛根ごと取り除いてしまい、レーザーが反応するメラニンが消えてしまうため、脱毛効果を得られません。

自己処理には、電気シェーバーを使用し、施術の1〜2日前に行うことが推奨されています。

脱毛部位にあった脱毛機を選ぶ

脱毛機にはそれぞれの特徴があり、毛質や肌質に適した機器を選ぶことで、脱毛効果を感じられるでしょう。

例えば、アレキサンドライトレーザーは太く、濃い毛によく反応し、3波長ミックスレーザーは細い毛も反応します。

クリニックでカウンセリングを受け、自分の肌質や毛質に合った脱毛機器を選ぶことで、施術回数を抑えられます。

保湿を徹底する

施術後の肌はレーザーによる熱で乾燥しやすくなり、乾燥した肌はバリア機能が低下しているため、施術時に痛みを感じやすくなり、クリニック側がレーザーの出力を下げる場合があります。

特に乾燥しやすい冬場やデリケートな部位では、化粧水や乳液保湿を徹底し、肌の状態が整うことで脱毛効果の向上を期待できるでしょう。

照射出力を上げてもらえないか頼む

痛みを感じやすい部位や肌トラブルのリスクがある場合、クリニック側が安全を考慮して出力を下げることがあります。

もし施術中に痛みが少ない、効果を感じにくい場合は、照射の出力を上げてもらえないか相談し、適正な出力で施術を行うことが大切です。