医療脱毛は毛周期に合わせて受けるのが正解

医療脱毛の効果をしっかりと引き出すためには、毛周期に合わせたタイミングで施術を行うことが重要です。

毛周期は「成長期」「退行期」「休止期」の3段階に分かれており、脱毛効果があるのは成長期の毛のみです。

成長期の毛はメラニン色素が多く、レーザーの光が反応しやすいため、毛根に十分なダメージを与えることができます。

一方、退行期や休止期の毛に対してはレーザーの効果が弱く、脱毛効果を得ることができません。

患者さんの毛質によって異なりますが、毛周期に合わせて施術を受けるとなると2～3ヶ月ごとに施術を行うことになります。

毛の密度によってもベストタイミングは異なる

脱毛の効果は、毛の密度が高い部分ではエネルギーが複数の毛に分散されてしまうため、なかなか得られにくい場合があります。

例えば、一つのエネルギー源があれば、それを毛が密集している部分に当てると、各毛に行き渡るエネルギーが少なくなってしまいます。

脱毛を始めてから数回目までは毛が密集しているため、照射の間隔をやや短めに設定することで、毛の成長サイクルに合わせて脱毛を進められるでしょう。

一方で、脱毛を繰り返すことで毛の密度が減ってくると、エネルギーが各毛に均等に行き渡るようになり、脱毛の効果がより現れやすくなります。

ただし、密度が低くなってくると細い毛が中心になるため、出力を適切に調整することが重要です。出力が高すぎると肌にダメージを与える可能性があるため、慎重に進める必要があります。

回数を重ねるごとに間隔は長くなっていく

細い毛がレーザーに反応して一時的に成長を停止し、休止期に入ることがあるため、回数を重ねるごとに施術の間隔は長くなり、4回目以降は3〜4ヶ月程度の間隔を空けるとよいでしょう。

休止期に入った毛は、数ヶ月から1年以内に再び成長期に戻るため、成長期に戻るまでの期間を待つ必要があり、結果的に施術間隔が長くなります。

ただし、毛が伸びていると感じる場合は、間隔を長く取る必要はありません。毛が伸びているということは、その毛が成長期にあることを示しているためです。

例えば、8回目や9回目の施術であっても、2ヶ月後に毛が再び伸びている場合は、そのタイミングで施術を行うことが推奨されます。

全身脱毛

全身脱毛のベストな施術間隔は、毛周期に合わせて2〜3ヶ月に1回が目安です。

毛周期は部位によって異なりますが、全身脱毛では体全体の毛が成長期に入るタイミングを考慮してこの間隔が推奨されています。

最初はまだ毛が多く、密度も高いため、比較的短い間隔で施術を行うことで効率的に脱毛を進められます。

一般的には、5〜8回の施術で自己処理が不要になる程度の効果が期待でき、全身脱毛を完了するまでには1年〜2年ほどかかることが多いです。

ただし、個人差や部位によって必要な回数や期間は異なるため、クリニックでのカウンセリングで最適なスケジュールを確認しましょう。

脇

脇脱毛は、一般的に毛が多いため、比較的短期間で効果を実感しやすい部位です。

一般的に、脇の医療脱毛は2〜3ヶ月の間隔で施術を行うのが理想的で、毛周期に合わせて成長期の毛に効果的にレーザーを照射するために設定されています。

脇脱毛に必要な施術回数は5〜8回が目安で、この回数で自己処理がほとんど不要になる方が多いです。

顔

顔は、他の部位に比べて毛周期が短いため、1〜2ヶ月に1回の施術間隔が推奨されます。ただし、顔の毛は産毛が多く、レーザーが反応しにくいため、施術回数も他の部位より多く必要になることが一般的です。

顔脱毛が完了するまでには、8〜10回程度の施術が目安となり、期間としては1年〜1年半ほどかかるケースが多いです。

また、効果を実感するまでに時間がかかるからといって、施術間隔を詰めすぎると、十分な効果が得られない可能性があります。

逆に、間隔を空けすぎても効果を実感しにくいため、適切なタイミングで通うことが重要です。

皮膚が薄く敏感な部位である顔への脱毛は肌への負担も大きいため、クリニックでのカウンセリングによって、自分の肌質や毛質に合った施術スケジュールを確認しながら進めるようにしましょう。

腕

腕の医療脱毛は、毛周期に合わせて1ヶ月半〜2ヶ月の間隔で施術を行うのが一般的です。腕の毛は比較的太く、レーザーが反応しやすいため、他の部位よりも早く効果を感じられるでしょう。

自己処理が不要になるまでには、5〜8回程度の施術が必要で、完了までには半年〜1年半ほどかかることが多いです。

脱毛効果を得やすい部位であることから、半袖を着る夏前に腕脱毛を検討する人も多いですが、完了するまでに時間がかかることを覚えておきましょう。

脚

脚は、毛が太く濃いため、レーザーが反応しやすく比較的早く効果を実感しやすい部位です。施術間隔の目安は1ヶ月半〜2ヶ月で、自己処理が楽になるまでには5〜 8回の施術が必要です。

腕脱毛と同様に脚を夏に向けて脱毛したい方は、カウンセリングでスケジュールをしっかりと立てることが重要です。

VIO

VIOは、他の部位に比べて毛が太く密度が高いため、脱毛完了までに時間がかかることが多く、一般的な施術間隔は1ヶ月半〜3ヶ月です。

脱毛完了までに必要な回数は、デザインを残す場合で5〜8回、完全にツルツルにするハイジニーナの場合は8〜10回が目安となります。

施術回数や期間には個人差があり、完了までには1年〜2年ほどかかることもあります。

効果を得にくくなる

施術の間隔が短かすぎたり、逆に長すぎたりすると、脱毛効果が得られにくい可能性があります。

成長期の毛は全体の約20％しか存在せず、短期間で施術を行うと、まだ成長期に入っていない毛に照射することになるため、十分な脱毛効果が得られません。

正しい施術間隔を守ることで、効率よく脱毛を進められるでしょう。

肌への負担が大きくなる

施術時間が短すぎる場合、肌が十分に回復する前に次の照射を行うことになり、炎症や赤みが生じやすくなります。レーザー脱毛は毛根に強い熱を加え、肌にもダメージを与えます。

通常は一定の休息期間を空けることで肌が回復しますが、間隔が短すぎると、肌が回復しないうちに再度熱を加えることになり、肌負担が大きく、やけどや色素沈着などのトラブルが発生するリスクが高まるでしょう。

脱毛完了までの期間が長くなる

成長期の毛にレーザーを照射しないと効果が半減してしまい、結果として、施術回数が増え、脱毛完了までの期間が延びることになります。

また、脱毛完了前にコース回数を消化してしまうリスクもあるため、効率的に脱毛を進めるためには、クリニックで推奨される2〜3ヶ月の間隔を守って通うことが重要です。

妊娠した

妊娠中は、医療脱毛を一時的に中断する必要があります。

妊娠によるホルモンバランスの変化で肌が敏感になり、通常よりもトラブルが起きやすくなります。特に、レーザー照射による刺激で肌荒れや炎症が起きる可能性があります。

また、妊娠中は薬の処方が制限されるため、場合によっては肌トラブルが起きても十分な治療ができないリスクがあり、注意が必要です。

さらに、妊娠中は毛周期も不安定になりやすく、脱毛効果が得られにくいため、施術を続けても効率的に脱毛が進まない場合があります。

妊娠中は脱毛を控え、出産後に再開するのが一般的な対応です。クリニックによっては休止制度を設けている場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。

ひどい日焼けをした

医療脱毛期間中にひどい日焼けをした場合、施術を一時的に中断し、肌が回復するまで待つ必要があります。

日焼けした肌にメラニン色素が増加しているため、レーザーが過剰に反応してしまい、やけどや炎症のリスクが高まります。

特に、赤みやヒリヒリ感が残るような日焼けは、肌が炎症を起こしている状態であり、レーザー照射によって、ダメージがさらに増強される可能性があるため、注意が必要です。

また、日焼けした肌は通常よりも敏感になっており、施術時の痛みが強く感じる人も多いです。

クリニックによっては、日焼けが治まるまで施術を断られるケースも多く、脱毛を進めることができません。

安全に脱毛を進めるためには、脱毛期間中の日焼け対策を徹底し、日焼けしてしまった場合は肌の状態が落ち着くまで施術を延期することが重要です。

肌の炎症や重度のニキビがある

肌に炎症や重度のニキビがある場合、医療脱毛は一時的に中断し、十分な回復期間を設ける必要があります。

炎症のある肌は非常に敏感で、特に赤みや腫れがひどい状態では、レーザー照射による熱や刺激が症状をさらに悪化させ、火傷や色素沈着のリスクも高まります。

肌の状態が落ち着くまでの間は、正しいスキンケアや治療を行い、クリニックと相談しながら再開のタイミングを決めることが大切です。