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院長ブログ

注入治療の変遷

注入治療用のフィラーとしては、数十年前にはパラフィンや液体シリコンなどの非吸収性製剤がよく用いられていましたが、注入後の慢性的な腫脹や発赤、疼痛、硬結、変形や拘縮などといったトラブルは絶えませんでした。中には毒性が強く、発がん性を指摘されているような製剤もありますが、非吸収性製剤は「吸収されないので効果が永続的である」という点がメリットとして言われることもありますので、恐ろしいことに一部の施設では未だ使用されている現実があります。

歴史の流れとしては、その後、吸収性のコラーゲン(牛や豚由来)製剤が出ておりますが、アレルギーの発生率が看過できず、大きなトレンドにはならなかったようです。

1990年代後半~2000年以降には、現在でも主流となっている架橋ヒアルロン酸製剤が台頭するようになりました。また同時に、ヒアルロン酸よりも持続性の高いハイドロキシアパタイトやポリ乳酸(PLLA) などの製剤も多用されるようになります。

 

そして現在ですが、ヒアルロン酸によるoverfilled syndrome(ヒアルロン酸入れすぎ症候群)が問題視されるようになってきたこともあってか、ヒアルロン酸充填によるボリュームアップ一辺倒から、よりナチュラルな仕上がりを目指したバイオスティミュレーター(生体刺激製剤)が流行りとなっています。広義のバイオスティミュレーターはECM製剤やPN製剤も含むかと思いますが、基本的にはPLLAPDLLA、ハイドロキシアパタイトなどの生体適合性に優れかつ効果が長期間持続する製剤のことをバイオスティミュレーターと呼びます。従来のPLLA製剤と比較して、粒子構造が均一かつなめらかなPDLLA製剤であるジュベルックが広く支持されていますが、「より美しい仕上がりが持続すること」と「より安全性が高いこと」の両立を目指し、さらにブラッシュアップされたバイオスティミュレーター製剤が続々と上梓されるようなので、今後の動向には注目すべきだと思っています。

 

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